インバウンド考察

日光はなぜ外国人観光客に人気があるのか?日光東照宮から見るインバウンドのヒント

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なぜ日光東照宮には外国人が殺到するのか、考えたことはありますか?DMO日光シンポジウムの時に講演された駒沢女子大学教授の井戸桂子先生の話にも触れながら、なぜ外国人が日光東照宮を訪れるのか見てみましょう。

1999年、世界遺産登録

1999年、日光東照宮を含む二社一寺が文化遺産として登録されました。日本で10番目に登録された世界遺産となります。そもそも世界遺産ってなんでしょうか?

世界遺産登録=観光客UP↑ のイメージがありますが、本来の目的としては「普遍的価値のある人類の宝物を未来に伝えていくために保存していく」ことです。普遍的価値というのは、国や宗教や文化を超えて、人類みんなにとって価値があるもの、という意味。とはいえ、保護の意味が強いにも関わらず、観光要素として注目されているのも事実です。

世界遺産に登録され外国人にも注目されている中、2011年の東北大震災があり一時は外国人観光客が伸び悩みましたが、2017年は日光市の外国人宿泊者数が過去最高の10万1704人。同年3月に約40年ぶりの改修を経て、一般公開された陽明門への注目も理由の1つでしょう。

日光東照宮におけるインバウンドの歴史

日光の二社一寺は、世界遺産に登録されてから外国人観光客が殺到しているイメージがありますが、インバウンドの歴史を振りかえると明治時代にまでさかのぼります。井戸桂子先生によると、明治初期に日本を訪れる外国人は、東京から近くて日本の文化と自然が共存している場所としてイメージできる場所は日光以外なかったそうです。今に比べて外国人受け入れ環境が整っていない時代ですが、当然言語の壁はあります。

日本のルールがわからずに木を切ってしまったり、魚を捕まえたりしてしまう外国人がいたそうです。そこで英語とフランス語の注意看板を作成しました。「馬、乗りもので境内にはいるべからず」、「境内で鳥、魚を捕るな」、「木、竹を切るな」という内容だったそうです。まさか、今から100年以上も前から多言語環境を整備していたとは驚きですね。

宗教的背景からわかる日光東照宮の集客力

一般的に日本の伝統的建造物や日本の文化や歴史に興味を持つのは、アジア人より欧米人の方が多い傾向にあります。もちろんアジアからの来訪も多い日光市ですが、(日光市に一番多く訪れる外国人は台湾人)欧米人も日光市に魅力を感じています。

なぜ宗教的背景が関係あるのか?まず前提として、キリスト教には神は一人。正確には「父なる神」「その子キリスト」「聖霊」を三位一体の唯一の神としています。それに対し、日光東照宮は江戸幕府初代将軍の徳川家康を神格化した東照大権現(とうしょうだいごんげん)を祀っています。

人が神として祀られている?キリスト教徒にとってはこれだけでもとても興味深い事実と歴史。日本には数多くの神様がいます。七福神、ヤマタノオロチ、天照大神(あまてらすおおみかみ)など様々な神様を崇めています。その中でも人を神と崇めた人神(ひとがみ)、さらに華麗で豪華な建造物、世界遺産登録による知名度アップ。様々な要素が外国人観光客を惹きつけているのでしょう。

日光市が抱える本当の課題

日光の社寺は間違いなく世界に誇れる観光資源です。「日光市のイメージ=日光東照宮」と思っている人も多いでしょう。東京から日光まで直通の特急列車(スペーシアなど)で来て、東照宮を見て日帰りで東京に戻る、という観光客も多いです。

交通網の発達により、宿泊客が減り、地域にお金が落ちなくなる。二次交通が不便、旧日光市以外への観光客の周遊ルートの確立、多言語表記の不足、インバウンド人材不足、など問題は山積みです。2016年の日光市への観光客入込数(宿泊、日帰り含む単純な来訪者数)は約1,139万人(日光市統計書)。毎月約95万人の観光客が訪れている計算になりますが、数値からは見えてこない課題を解決しながら、1人でも多くの人に日光市&栗山郷を楽しんでもらいたいと願っています。

 

 

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