インバウンド考察

【2019年】これでバッチシ!インバウンド最新トレンド聞いてきた

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2019年1発目のセミナーは「2020年に向けて訪日外国人の最新トレンドを知る講習会」

リクルートライフスタイル じゃらんリサーチセンターの松本百加里(まつもとゆかり)氏を講師に招いたセミナー。インバウンド最新トレンド、特に中国の急速なキャッシュレス社会への進化は目が離せません。外国人観光客を毎日相手にしている人も、これからインバウンド業界に飛び込む人もぜひ知っておきたい情報がたくさん!

記事後半は中国の最新情報に触れてますので、アジア圏の外国人を対象に呼び込みたいという人はそちらもチェック!

1.日本のインバウンド最新状況

2018年には訪日外国人旅行者数が3,000万人を超えました。JNTO国籍/月別訪日外客数(2003年~2018年)

日本に来た外国人の訪日目的、平均滞在日数なども話したいのですが、今回は最新インバウンド情報におけるキーポイントをいくつかにまとめます。

(1)全体的に娯楽・サービス費が少ない

訪日外国人が日本で何に対してお金を使ったのか。宿泊費や交通費、食費など様々な項目がありますが、全体的にどの国の人も娯楽・サービスに使った費用が少ないという統計がでています。観光庁 調査結果の発表 2019年1月16日

日光市では特にナイトスポットが不足していることがよくインバウンドの課題として挙げられますが、アクティビティなどの娯楽体験不足は全国的な課題なようです。逆に言うと、体験できること(特に夜)を提供できれば、外国人観光客の需要を満たすことができるともいえます。

新しいツアー、商品を考える際に参考にしたいですね。(KGTとしても)

(2)外国人観光客の伸び率は世界の中でも日本が1番

今、インバウンドが最も熱い国は間違いなく日本です。2020年のオリンピック開催に向けて外国人観光客の集客に政府も力を入れています。年々増える外国人観光客、気づけば伸び率(外国人観光客数が増えた割合)は他国を押しのけ日本がナンバー1になりました。

それだけ日本が世界中から注目されているということ。今からインバウンド業界に参入しても全然遅くありません。

(3)地方にチャンスが広がる様々な理由


【出典】首相官邸HP

訪日2回目以上の外国人も年々増えています。これが何を意味しているかというと、今現在、外国人観光客が少ない地方はチャンス!ということ。我々が海外旅行に行く時も色んな所に行ってみたいですよね。もちろん初めて行った場所がすごい気に入って何度も訪れるケースもありますが、今まで訪れてない所に行ってみたい、という人が多数。

外国人の多くは新しい場所、新しい体験を探しています。「うちは外国人観光客少ないから…」そういう所こそが外国人の求めている場所です。(記事を書きながら私も「栗山にもっと外国人呼びてー!とウズウズしてきました)

地方にチャンスなのはリピーターが増えたこと以外にも様々な要因があります。FIT(Foreign Independent Tour 個人旅行者)の増加、LCC(Low Cost Carrier 格安航空会社)の就航数増加、OTA(Online Travel Agent インターネット上だけで取引を行う旅行会社)の台頭、これらの要素が加わり、よりマニアックな体験を求める外国人が増えています。

2.中国の最新動向

このセミナーでは中国の最新動向に深くふれていました。

(1)中国基本情報

地理や宗教、政治に関しての情報は外務省HPに記載されています。

まず、知っておきたいのが中国圏の国では簡体字・繁体字の2種類の文字が使われていること。地域によって使用言語がわかれています。ざっくり説明すると
簡体字→中国、シンガポール、マレーシアなどで使用
繁体字→台湾、香港、マカオなどで使用

簡体字と繁体字の存在は、我々日本人でいうと、ひらがなとカタカナのようなものなんだとか。つまり、簡体字も繁体字もどっちも読めることは読めるので、多言語対応はどっちか片方だけでも一応伝わります。予算的に厳しい、PR期間が短く両方翻訳している暇がない、などの場合は片方だけの多言語化をぜひ検討してみて下さい。

(2)中国のインターネット事情

台湾、タイなどの他アジア諸国では(もちろん欧米でも)、フェイスブックやユーチューブなど日本でもなじみのあるインターネットメディアが多くの人に利用されています。しかし、中国ではグレイト・ファイヤー・ウォールというインターネット規制があり、我々が使っているようなメディアは見れません。(グーグルさえも使えない)

代わりにWeChat、Youku、Weiboのような中国独自のメディアが利用されています。なので、中国国内にいる人へフェイスブックやユーチューブで宣伝をしても効果が期待できません。

3.日本は遅れてる?加速するキャッシュレス社会

「なんでもかんでも携帯で支払ってたらそのうちお年玉やさい銭も携帯で払うことになるんかね?」

冗談まじりでそんな話をしたことがありますが、中国ではすでにお年玉もさい銭もキャッシュレスになっているそうです。スマートフォンでQRコードを読み込んで支払いが完了するシステムで代表的なシステムの1つがWeChat payです。百聞は一見に如かずということで公式のプロモーション動画を紹介します。実際にどこで使われているのがよくわかる動画です。

買い物や食事はもちろん、映画館のチケット購入、ホテルの予約もできちゃう。しかもクーポンなども発行されて使えば使うほどお得に。スマホを壊したりなくしたりしたら、この世の終わりかと思うほど絶望するだろうな~。

日本でも徐々にキャッシュレス化が進んでいます。リクルートグループが運営するモバイル決済サービスエアペイの導入事例も話していたので紹介します。

これは宣伝もあるのでしょうが…(講師がリクルートグループなので)いずれにせよiPadやiPhoneとカードリーダー1台で決済できるこのサービス、簡単にキャッシュレス化に対応できますね。クレジットカードや電子マネーなど多数の決済方法を用意しているのも魅力です。

動画の富士吉田市の事例では町全体が導入したことで、外国人にとって「ここらへんではどこでも電子マネーが使える」と認識してもらえます。どこか一部の店舗だけが導入するよりもPRしやすく町全体のプラスイメージを発信できるのも強みですね。

オリンピックの有無に関わらず、日本の完全キャッシュレス社会もそう遠い未来の話ではないのかもしれません。

4.さいごに…災害には細心の注意&万全の対策を

今すぐ実践!イタリア人から学んだおもてなしの4つの視点でも少し話しましたが、災害時の訪日外国人への配慮を忘れないようにしましょう。日本人にとっては震度1や2の地震程度ならへっちゃらですが、外国人は震度1の地震がどれほど危険なのかわかりません。

外国語で相手に上手く伝えられればいいですが、いち早く安心してもらうためにはSafety tipsを導入するのも1つの手段です。スマートフォンがあれば無料で使えますし、なにより英語・中国語(繁・簡)・韓国語・日本語の5言語で最新の災害情報が更新されるので外国人でも安心して利用できます。

外国人にも安全に安心して日本を楽しんでもらいたいですね。

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