インバウンド考察

相手の視点に立つユニバーサルツーリズムの大切な考え方

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2018年2月21日 DETサポーター大田主催

観光都市NIKKOでユニバーサルツーリズムを考える」というセミナーが栃木県日光市民活動支援センターで開催されました。ユニバーサルツーリズムと聞くと、障害者への配慮がイメージとしてありますが、外国人観光客受入れにも関係するので紹介します。

1.DETとは?

DETとはDisability Equality Trainingの略。日本語だと障害平等研修と訳されます。もともとイギリスで障害者差別禁止法を推進するための研修として生まれたものです。

2.ユニバーサルツーリズムの広~い意味

ユニバーサルツーリズムの定義としては、誰でも気兼ねなく参加できる旅行やその考え方というのがあります。この“誰でも”というのが、捉え方によってとても広い意味を持ちます。

障害者だけでなく、高齢者、女性差別や人種差別の排除、日本に訪れる外国人も該当します。日本では2016年に施行された障害者差別解消法もユニバーサルツーリズムを推進する後押しになっています。

3.海外(特に欧米諸国)と日本で異なる障害者への考え方

日本では、障害者に対して“介護”や“介助”というイメージが強いように思います。しかし、海外では“自立支援”の考えが一般的。“バリアフリーのある場所に観光に行く”、も旅行の動機の1つかもしれません。しかし、本来ならば誰もが“行きたい場所に観光に行く”、がユニバーサルツーリズムではないでしょうか?

4.障害とは“人それぞれ”である

研修の最初と最後に“障害とはなんですか?”というテーマを考えました。私はどうしても“人それぞれ”という結果に行きつきました。

外国人対応、ハラール食対応、ベジタリアン対応、ホスピタリティ、どれをとっても画一的なマニュアルを作るのは非常に難しいです。“外国人はみんな外国人、ベジタリアンはみんなベジタリアン”ではないのですから。アジアから来た外国人と欧米から来た外国人、同じマニュアルでは対応できないですし、そもそも言語が違います。乳製品を食べるラクト・ベジタリアンもいれば、乳製品を食べないビーガンもいます。

“障害者だから、外国人だから、高齢者だから”とひとくくりにしてはいけない、というのを強く感じたセミナーでした。“日本人ってみんな好き嫌いをはっきり主張しないんでしょ?”と言われると思わず反論したくなるのと一緒。

5.相手の視点で物事を考える

とあるスタジアムで、障害者用の席がとてもよく設計されている席とそうでない席の比較がありました。一方は、障害者と意見交換をしながらしっかり意見を反映。もう一方は、障害者の話を聞かずに設計した席でした。

多言語表記や観光資源の魅力、インバウンドを推進するのであれば、外国人の意見を取り入れながら進めていき、誰でも楽しめる観光地を作っていきたいですね。

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